「そんな壱華ちゃんに報告があるんだよね〜」
「報告?何?」
だから、彼らには日常を忘れて接してあげたい。
乗り気で話を聞く体勢に入ると、光冴は敬礼のポーズをした。
「実は……ついに彼女ができました!」
「……は?」
光冴に、彼女?
チャラくて女好きでタラシだから気をつけろって、理叶が毎日のように忠告してくる光冴に、彼女?
「おいおい壱華ちゃん、何その顔!本当だからな?
遊びじゃなくて、本気で好きな子ができたんだよ」
「……いつから?」
「んー、1週間前くらい?同じ高校で、結構可愛いって有名な子でさ、最初は遊ぶつもりで近づいたんだけど、あの子の天然っぷりにやられちゃって」
「へえ、光冴が……」
「そうなんだよ。それで俺から告って付き合うことになった。
……ただ、俺の彼女ってことは色々危険があるだろ?
俺の女って知っただけで、族に狙われるし、変な女に絡まれるで大変でさ」
彼女について嬉しそうに語る光冴は、相手の女の子のことを本当に好きなんだろう。
「友達もこれから考えて付き合わなきゃならないって彼女ヘコんでて。
そこでお願いがあるんだけど、少しの間でいいから、あの子の話相手になってくれない?」
「……わたしでよければ。その子、名前はなんて言うの?」
そんな光冴の大切な人のためなら、わたしも力になりたい。
そう思って情報を得ようとしたけれど───
「実莉っていうんだ」
出てきた女の名に、悪寒が走った。
「報告?何?」
だから、彼らには日常を忘れて接してあげたい。
乗り気で話を聞く体勢に入ると、光冴は敬礼のポーズをした。
「実は……ついに彼女ができました!」
「……は?」
光冴に、彼女?
チャラくて女好きでタラシだから気をつけろって、理叶が毎日のように忠告してくる光冴に、彼女?
「おいおい壱華ちゃん、何その顔!本当だからな?
遊びじゃなくて、本気で好きな子ができたんだよ」
「……いつから?」
「んー、1週間前くらい?同じ高校で、結構可愛いって有名な子でさ、最初は遊ぶつもりで近づいたんだけど、あの子の天然っぷりにやられちゃって」
「へえ、光冴が……」
「そうなんだよ。それで俺から告って付き合うことになった。
……ただ、俺の彼女ってことは色々危険があるだろ?
俺の女って知っただけで、族に狙われるし、変な女に絡まれるで大変でさ」
彼女について嬉しそうに語る光冴は、相手の女の子のことを本当に好きなんだろう。
「友達もこれから考えて付き合わなきゃならないって彼女ヘコんでて。
そこでお願いがあるんだけど、少しの間でいいから、あの子の話相手になってくれない?」
「……わたしでよければ。その子、名前はなんて言うの?」
そんな光冴の大切な人のためなら、わたしも力になりたい。
そう思って情報を得ようとしたけれど───
「実莉っていうんだ」
出てきた女の名に、悪寒が走った。



