窓際、あの席で

相手が相田くんということを聞いて、震えながらもなんとか、生活委員の集合場所である理科室に到着した。

「どこのクラスかな?」

生活委員の先生だろうか。優しく声をかけてもらう。


「さっ3-Bです。」


「3年生は、一番前の席ね。」


先生に場所を言われて、席に向かう。

そこで、私はびっくりしてしまった。
そこにいたのは、相田くんではなく呉藤くんだったからだ。

「よっ。花桐」

右手をあげて、呉藤くんが私に挨拶をする。

「なんで?呉藤くんが?」

驚いた。すると、呉藤くんは、優しい笑顔で

「花桐と仲良くなりたくてさ。かわってもらった!」

仲良くなりたくて...呉藤くんは、なんて優しいんだろう。こんな私のために...

「あっありがとう。」

私は、呉藤くんに言った。
すると、呉藤くんは、私に微笑んだ。

(ドキドキ)

顔があつくなる。そこで、生活委員会の会議が始まった。





「では、来週の担当は3Aと3Bね。よろしく。
では、解散。」


生活委員会の仕事は、学校の整理だそうだ。
3-Aが朝、3-Bが放課後と決まったので、来週の放課後から仕事が始まる。

「花桐~」


委員会が終わって、廊下を歩いていると、呉藤くんが声をかけてくれた。

「呉藤くん。おつかれさまです。」

そう返すと、

「呉藤くんなんて久しぶりに呼ばれた。」

笑顔で話す彼から目を離せなくなる。
そして、彼は一歩私に近づいて、

「柚でいいよ?みんな、そう呼ぶし」

いきなり、そんなことを言われて驚く。

「いやいやいやいやいや。恐れ多いです。」

そうすると、呉藤くんは、

「恐れ多いって笑 花桐と仲良くなりたいからさ。名前で呼んでよ。俺もかほって呼ぶからさ」

なかなか強引な彼にうなずいてしまう。

うなずいちゃった。うなずいちゃったよ~(汗)