コーヒーのお味はいかが?

「でもお父さんが反対しても、譲れなかった。それで喧嘩になって、出てきちゃった」


それで、その荷物。

お母さんが持ってきていた鞄を、横目に見る。


「お父さん、心配してるんじゃない?煌樹も」

「知らないわよ、あんなわからず屋。煌樹は、大丈夫よ。お母さんが病気なことも知らないから」

「知らないの?でも、お父さんが話すんじゃない?」


あの2人は同じ職場だし、同じ家に住んでるわけだし。


「あんな分からず屋、知らないわよ。煌樹のことは、大丈夫よ。お父さんにも「子供たちに話したら、離婚だから」って言ってきたし」

「そうなんだ。でもお母さん、病気のこと今あたしに話してるよね?」

「結可は、医者じゃないからね。それに、今は医療の世界にいないから」


お母さんは、嬉しそうに話す。