でもあたしからしたら、1番触れてほしくないとこなんだよねぇ。


「でも、仕事中なんでしょ?」

「まぁ」

「近いうち、連絡する。連絡先、変わってないよね?」


あたしは、うんと頷く。


「ちゃんと出なさいよ」

「待ってるね」


淹れたてのカフェラテを、理緒に差し出す。


「じゃ。また」


カフェラテを受け取ると、理緒はその場を後にした。

ちょー怖いんだけど、あの人。

でも理緒の後ろ姿がとてもカッコよく見えて、少しだけ羨ましかった。

勉強に追われた、大学時代。

とても窮屈な世界だったけど、長い人生の一部だと思うと、有意義な時間だったのかもしれない。

共に同じ目標へと向かう、戦友たちが一緒だったしね。