コーヒーのお味はいかが?

医者の彼らより稼ぎは少ないが、それなりにあたしだって稼ぎはあるし。


「君、面白いね。橘結可さん」


あたしのことを知っているかのように、桐原先生はあたしの名を呼ぶ。


「お金は受け取れない。その代わり、今度コーヒー奢ってよ。君の働いてるカフェで」

「でも、それじゃあ、桐原先生が損しますよ」

「ホント、面白いね」


そう言って、桐原先生は笑う。


「お金のことは、気にしなくていい。俺、君より稼いでるし。それに使うとこなくて困ってたから」


なんて、贅沢な悩み。


「それと、俺が君を送っていきたいんだ。だから、送らせてくれないかな?」


何なの、この人。

こんなにカッコいい人に、そんなこと言われて断れる人いる?

少なくとも、あたしは赤面して浮かれてる。