先輩の彼女

「なんて返信したの?」

「今すぐ来いって。」

「仕事なのに?絹花、大丈夫なの?後で彼氏に怒られない?」

私は絹花のワガママっぷりは、ある程度慣れているから、気にならない。

大学生の時だって、バイト中なのに『今から遊びに行こう!バイトは、なんとか抜けて来て。』と言うのは、何回もあった。

「いいのよ。じゃないとあいつ、永久に仕事終わんないから。」

「永久にって。そんな大袈裟な。」

私と絹花は、次に来たやきとりを、食べ始めた。

「彼氏って、仕事人間なの?」

「そこまで酷くないとは思うけど、まあ、仕事大好き人間。」


うーん。

間野さんとは、正反対だ。

間野さんは、適当に仕事終わらせて、午後からどこかで寝てくるって言ってたもんな。


「そこが、好きになったポイントでもあるんだけどさ。」

「はいはい。」

絹花のノロケ話も、久しぶり。

なんだか、大学時代に戻った気分だ。