先輩の彼女

う~ん。彼氏はいない。」

「そうか~。」

お人形さんみたいな可愛い顔で、きゅうりをポリポリ食べている姿を見ると、違和感めちゃくちゃあるんだよね。

「でも。好きな人ができた。」

「ウソ!ホント?」

私がビールを飲んだ後、大きく頷くと、絹花も一緒に笑ってくれた。

「これで久実も、彼氏持ちだね。」

「まだ付き合ってないよ。」

「何、高校生みたいな事言ってんの!明日告白して、さっさと付き合っちゃいなさい!」

絹花のこの大胆な発言に、私はいつもタジタジなのさ。


「どんな人?」

「優しくて面倒見のいい人。」

「それって、もしかして……」

「えっ?」

絹花は、私に近づいてきた。

「さっきの面倒見のいい先輩?」

さすが絹花。

勘がいい。

「うん。その通り。」

「キャー!もろオフィスラブって感じじゃない!」

絹花は、何か想像しながら、興奮していた。

「絹花のところは、社内恋愛ってないの?」