先輩の彼女

約1ヶ月振りの絹花からのお誘いに、迷わずOKを出した私。

仕事帰りに、会社の近くの居酒屋で、待ち合わせをした。

先に着いたのは、私の方だった。

カウンターに、二人分の席を用意して貰って、私は左側に座った。

間もなく絹花も合流して、二人で乾杯が始まった。


「う~ん!ビール美味しい!」

絹花は本当に、美味しそうにビールを飲み干す。

「あっちでも、ビール飲んでたの?」

「うん。でも日本のビール方が美味しいかも。」

絹花の職業は、ファッションモデル。

高校時代から、そのスタイルの良さは、周りに知れ渡っていたようで。

大学時代に、モデルデビューを果たした。

言い寄られた男は、数知れず。

その中の数人と付き合っていたようだけど、どれも長続きしなかった。

でも不思議なのは、彼氏が途絶えなかった事。

別れたと聞くと、どこからその噂を聞き付けたのか、数日後には、他の男と付き合っている事が、絹花の普通だった。