先輩の彼女

うわっ!

エロブックスもあれば、結婚宗教もある。

これを私が売るのか!?

取り合えず、自分が知っている本のグッズを、手当たり次第、袋の中に入れた。

「いいか?」

「はい!」

間野さんに言われ、袋いっぱいの販促グッズと共に、登場。

「さっきのファイル。見せろ。」

「はい。」

言われるがまま、取り出したファイルを、間野さんに渡した。

「うんうん。分かった。」

そう言うと、間野さんはファイルを私に戻した。

「大半は同じ書店だが、一部やっぱりなという書店があるな。」

「えっ?」

「ジャンルによっては、売れる層と売れない層がある。それを書いてあるのが、そのファイルなんだよ。」

そんな大それた物なの?

私は何でもない紙ファイルを、パラパラと捲り始めた。

うーん。

間野さんの言う通り、売れてない書店と、売れてる書店がある。

前任者のデータ?

「じゃあ、行くぞ。」

「はい。」

私と間野さんは、大量の販促グッズを抱え、会社を出た。