神様は私を愛しすぎです!

「紬ちゃ〜ん!!」

紬が歩いていると、友達数人がやって来る。紬は「おはよう」と笑った。

「なあなあ、今度さ××高校の二年生と合コンせえへん?」

「××高校ってあのお金持ちや芸能人が通っとるっていうあの!?」

友達の言葉に紬は驚く。もしかしたら、アイドルや俳優の卵と出会えるかもしれない。そんな人と合コンするチャンスなどもうないだろう。しかしーーー。

「ごめん。私、付き合っとる人がおるもんで……」

もしもアマテラスに「行く」と伝えたら、恐ろしい未来しか浮かばない。気を失うほどキスをされて、身体中を触れられるかもしれない。紬は残念だと思いながら断った。

「彼氏!?え、いつから!?」

「どんな人なん!?話、聞かせて!!」

友達はみんな目を輝かせ、紬に詰め寄る。断れる空気ではない。紬は苦笑しながら話すことにした。もちろん、神様であるということは秘密だ。

「伊勢神宮に行った時に知り合ってな、春から付き合ってんの」