「それ怪しいよ!」 「絶対、変態じゃね?」 教室の中に まきたんとリノの声が響き渡る。 2人の声のトーンを下げるように、慌てて人差し指を口元に持っていく。 けど、クラスートの視線が一気に向けられるから困った。 「ちょっ、2人共もっと小さな声で話してよ」 小声で反論すれば、 「その陽斗くんって、見た目ヤバい系なの」 リノが真顔であたしを心配してくる。 「見た目は普通だよ」 陽斗くんは普通の男子高校生だと思う。