「駄目だよ、さっちゃんからしたら俺おじさんじゃん」
何故かあたしの前に正座をする陽斗くんが、そんなことを口にするから。
「そんなことないよ」
あたしはムキになって、頬を膨らませた。
陽斗くんは、全然おじさんなんかじゃないのに。
「さっちゃんが17歳になったら、俺24歳だよ」
陽斗くんからは現実的な答えが返ってくる。
「そんなの普通じゃん!」
「そうかなぁ」
「あたしが80歳になったら、陽斗くん87歳だから平気だよ!」
「本当だ……」
なんて真顔で納得してしまう陽斗くんはちょっとバカっぽいけど。
嫌いじゃない──。
fin