なんでこんな時に限って、おばあちゃん風邪ひいちゃうのよ! お母さんもあたしのこと1人残して出掛けちゃうのよ! お父さんも帰ってきてくれないのよ!! なんて冷静になれない頭で考えたところで、真っ暗な部屋にまた落雷の光が窓からもれる。 「……ッ…!!」 その時――、 「さっちゃーん?」 ドアをノックする音と共に陽斗くんの声が聞こえた。