「あらあら、こんなに買ったの?」

「テスト中で糖分欲しくなっちゃって」

「そうなの、勉強頑張ってね」

「あー、はい」

お母さんと陽斗くんの会話が耳に入ってきて、ヘラヘラと笑う陽斗くんの姿が自然と目に入る。



「さーちー、あんた甘いの好きでしょ?」

そんなお母さんの台詞と共に、陽斗くんの視線があたしにと注がれるから。
陽斗くんと目があって、変に身体が反応してしまう。


「あ、あたしいらない」

「さち、どうしたの?」