「ヘルメットマンはそれでいいとして・・・凛が気にしてる鳴海瑠華だけどよ。」
「え?瑠華さんがどうなりましたか?」
「神城が呼んだ埼玉のサツに連れられて、『GREAT STAGE』に対して被害届出したぞ。」
「本当ですか!?よかった~!!」
泣き寝入りしないか不安だったけど、よかった!
(これで罪が重くなるわね~永山グレイト!ザマーミロ!!)
ピヨピヨピ♪
その時、LINEの通知音がした。
「あ。」
「かまわねぇ。確認しろ。」
「すみません。」
断りを入れてスマホを見る。
「瑠華さんからLINEが!?」
―取り調べはひとまず、終わり。今はあやめ姉の迎え待ち。心配しないで。―
「無事、取り調べが終わったみたいです。」
「そっか。待ってたんだろう、鳴海の連絡?」
「はい!」
「じゃあ会って来い、凛。」
「え!?」
私のスマホをのぞき込みながら、瑞希お兄ちゃんは言った。
「ケアして来い。」
「ケア!?」
「鳴海のスマホのGPS、凛のスマホの中に入れておいた。それで場所は追える。」
「いつの間に!?」
「ちょっと行って、はげまして来いや。」
「ぼ、僕がですか?できるでしょうか・・・」
「出来る。」
戸惑う私に、好きな人が断言した。
「今、鳴海瑠華に必要なのは、凛の優しい心だ。」
「瑞希お兄ちゃん・・・」
瑞希お兄ちゃんができるというなら
「わかりました。」
出来る気がした。
「それではいってきます。」
(神城さんにできなかったこと、どこまで僕にできるかわからないけど、できる限り――――――・・・・・!?)
「あの・・・」
「ん、どうした、凛?」
そこまで考えて、気になっていたことを聞いた。


