「それでこそ、硬派の凛道蓮だぜ!俺の弟だ!よしよし!」
「え♪ありがとうございますぅ~♪」
褒められ、頭を撫でられて嬉しくなる。
幸せ~♪
「ところで凛。」
「はい、なんですかぁ~?」
「ヘルメットマンって何者だ?」
「え?良い人です。」
「人柄を聞いたんじゃねぇ!身元をたずねてんだよ!」
「え?わかりません。」
「わかりませんって・・・」
それでヨシヨシタイムが終わる。
「え!?瑞希お兄ちゃん?」
ヨシヨシは!?
「お前な~・・・」
ため息をつくと、険しい顔で、私を直視しながらおっしゃった。
「前々から話に聞いてたが、味方だと判断するのはあぶねーぞ?」
「え?瑞希お兄ちゃんは味方だとは思えないのですか?」
「話がうますぎる。」
聞けば、即答された。
「そもそも、面も見せないところが気に入らねぇ。」
「面って・・・顔ですか?」
「そうだ。凛を助けてくれてんのは感謝してる。けど、毎回凛がピンチのタイミングで出てくるのが気に入らねぇんだよ。まるで、凛を、凛達を監視してるみたいだろう?」
「え!?監視!?」
その言葉で怖くなる。
確かに、毎回ナイスなタイミングで助けてくれてるけど、それが監視によるものだったら?
(菅原凛が凛道蓮になってるところを見られてる可能性がある!?)
「どうしよう!?瑞希お兄ちゃん!?」
「今頃あせるのかよ!?まあ・・・俺も気にかけるが、凛自信が気をつけろよ?あんまり1人になるなよ!?」
「わかりました!」
「ヘルメットマンの心当たり、俺らでも探ってみるからよ。」
「え!?心当たりがあるのですか!?」
「・・・一応な。」
そう語る顔は寂しそうだった。
だからそれ以上は聞けなかった。


