「え!?待ってください!!」





引き止めてみたけど、ヘルメットマンさんは闇の中へと消えていった。





「ヘルメットマンさ――――――――ん!!」


「凛、知り合いか!?」

「ヘルメットマンさんですよ!」

「あ、いつも凛さんを助けるやつですか!?」

「はい!」

「つーか、凛道を助けるタイミング良すぎるだろう・・・?」

「リンリン立てる!?捕まって!」

「ありがとうございます・・・」





手を差し出してくるちーちゃんの手をとって立ち上がる。





「うははは!長ちゃん優しい~ヘルメットマンはんも、ええ人やな~」

「いや、助けてはくれたけど、どこの誰ともわかんないやつだろう?良い人かー?」

「秀の言う通りだぜ!りんどー、ただでさえお人よしだからな~」

「言えてますね。わが君・・・あの者の調査、俺にお任せください。化けの皮をはいでやりますから・・・♪」

「化けの皮って、つなぐ!?ヘルメットマンさんに失礼ですよ!?」

「ヘルメットマンの話はあとだ、凛!バッくれるぞ!」

「カンナさん。」

「近くに、モニカ先輩の事務所がある!そこなら、デカい駐車場もあって単車隠せる!合鍵も預かってるから、朝まで建物の中で過ごせるぞ!」

「さすが、カンナさん!」

「ほら、来い!」





腕を引かれ、そのままカンナさんについていく。





「あー!?なに手を握り合ってんだよ、りんどー!?」

「リンリン!俺との手つなぎ再開して系ー!」

「いやいや、俺とお手てつなぎましょうよ~わが君ー♪」

「やめろテメーら!!凛さんに気安く触るなボケ!」

「つーか、野郎同士でつなごうとするな!キモいんだよ!」

「うはははは!えんなんとかくん、ヤキモチやいとるでぇー」

「ごめーん!俺リンリン以外は、ノータッチ!!ノー眼中!!」

「そんなわけあるかボケ!?幡随院も殺すぞ!?」

「いいから静かに撤退しようぜ・・・」





秀君にうながされ、本来の目的へともどる

仲間が止めている単車のもとへ行き、ヤマトのバイクの後ろに座る。





「瑠華さん!!」





神城さんの横に、たたずむ美女に呼びかける。







「1人だけ残していく形にしてすみません!連絡下さいね!?」







それに瑠華さんが答えたのかは・・・バイクの爆音が上がったためにわからなかった。

瑠華さんの返事がわからないまま、私は仲間達と倉庫から引き上げたのだった。