彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)






「ごめんね、瑠華さん。また、傷つけちゃったね?」





笑顔でささやく。





「僕には・・・チョコには、正直に言ってほしかったよ。」

「なにがチョコよ!!あんたは凛道蓮だろう!?これ以上しゃべるな、童貞!!」

「だからごめんって?まぁ・・・闘邪駆鬼の人達が瑠華さんの口から聞いた言葉を信じるとは、僕も思ってませんよ。」



「こりゃあ、何の騒ぎだよ?」





私の話に、聞きなれた声が割って入る。





「円城寺君。」





出入り口に、敵の1人を拘束して立っている仲間がいた。





「おう、凛道。制圧は終わったんか?」

「まだです。」

「あん?」





私の返事に不機嫌になったけど、私は今の円城寺君を見て上機嫌になった。





(ああ、これは使える。)

「瑠華さん、あいつを知ってるだろう?」

「え!?」





円城寺君が捕まえてる奴を指さす。

瑠華さんはわからないと言う顔をし、指さされた方もおびえた目で私を見ていた。

だから、円城寺君の側まで行き、おびえている敵の耳元で小さくささやいた。





「・・・俺の問いに黙ってうなずき続けないと殺す。」

「ひっ!?」

「はあ?」





殺意を込めた低い声で言えば、円城寺君に拘束されている敵が首を縦に振った。

円城寺君はこれに、わからないと言う顔をしたけど無視して、瑠華さんの方へ振り返った。







「こいつね~速水亜都子をバージンで解放することを条件に言いなりになってる鳴海瑠華をレイプしたクズの1人なんだよ。ねぇ~性犯罪者君・・・・!?」







笑顔で言えば、私の脅しを信じて首を縦に動かす敵。





「っ!?」





途端に、顔を引きつかせる瑠華さん。

残酷なことをしているとわかった上で言った。