「ひっ!!違う!!瑠華もさらえって言ったのも、この場所と亜都子を提供してくれたのも、九条アキナだよ!!!俺はそそのかされたんだ!!!」
「だったら、そそのかされなければよかったんだ。」
「ううっ!!」
怒りで身体が震える。
「お前に協力したのは、本当に九条アキナという女なのか?」
「そうだよ!本当だ!美涼に聞いてくれ!あいつが連れてきたんだ! 」
「美涼が?」
「そうだよ!俺のとこで働きたいって売り込んできて、手土産で紹介してきたのが九条アキナだ!」
その言葉で気づく。
「美涼は!!?」
「あん?」
「!?しまった!!」
にぶい速水くんと違い、意味を察した神城さんが動く。
「美涼はどこですか!!?」
「あ!?いない!?」
「野郎逃げたか・・・・・!!」
速水くんと神城さんがそう言った時だった。
「うわぁああああああーん!!」
クズが狂ったように叫び、神城さんにタックルした。
「う!?」
不意をつかれる神城さん。
その隙に、一人ドアから逃亡するクズ。
「しまった!!」
「待てコラ!!」
「待ちなさい!!」
閉まりかけのドアに、速水くんと共にかけよる。
バーン!!
「ぶっ!?」
「え!?」
ドアにさわる前に扉が開く。
そのドアに顔を打ち付ける速水くん。
私は一歩手前でよけれた。
「なに!?」
構えながら開かれたドアを見れば――――――――
「ウェイウェイウェイ!龍星軍さーんじょー♪」
「凛さんご無事ですか!?」
「凛、大丈夫か――――――――って!せまいんだよテメーら!!」
「うははは!なんや、永山グレイトが飛び出してきよったから殴っといたで~!?」
「みなさん!?」
現れたのは、龍星軍の仲間達。
ちーちゃんと可児君とカンナさんと、ノックアウトされた永山グレイトを引きずっているヤマト。
そんな仲間達が、我先にとドアから入ろうとして引っ掛かっていた
「どけ!」
「俺が先だ!」
「あたしだよ!」
「あかん!進めんわ~!うはははははは!!」
「譲り合ってくださいよ!!?」
〔★みんな自己主張が強かった★〕


