彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)





本気の一発ぶち込んめたので、私はスッキリした。





(あとは、警察に任せよう。)





そう思えるだけ、心を落ち着かせることができた。

私は、凛道蓮はそれで落ち着いたけど、神城さんはそうはいかなかったらしい。





「オラ!だれが寝ていいっつった!?」

ゴバッ!ドスッ!バキッ!





倒れたクズを、神城さんが殴る蹴るする。





「う!?ぐ!?げっ!?こ、殺さないでくれ!」

「殺すか!半殺しの生き地獄味あわせてやる!!」

バコ!ミシミシ!ドギャン!



(うわ・・・・あれ、半殺しってレベルじゃないでしょう?)





下手したら死ぬんじゃないと思うような暴行を始める神城さん。

止めるべきか迷う私とは裏腹に、速水兄妹が動いた。





「やめろ、龍志!!」

「そうだよ、龍ちゃん!!龍ちゃんが悪くなるよぉ!!」

「そうだ!オメーが手を汚すな、龍志!!俺が殺す!!!」

「それもダメ!!お兄ちゃーん!!!」

「ああん!?オメーさらっておいてこのままサツに渡せるか!!」

「や、やめてくれ!俺がさらったんじゃない!持ってきたから、仕方なく―――――――」


「『持ってきた』って?」

「ひっいいぃ!!?凛道蓮!!」





思ったより低い声が出た。

そんな私にビクビクしながらクズは言った。







「そ、そうだよ!黒幕は俺じゃない!九条アキナって女だ!」

「――――――――――――なんだと!!!!?」







思わず永山グレイトに、つかみかかる。





「ひいいい!!」

「言え!!!九条アキナの仲間なのか!!!?」

「ち、違う違う違う!スポンサーだ!エロい女で、俺がここで商売できるようにしてくれたんだ!!」

「九条アキナが!!?」

「えっ!?」

(あいつがからんでいたの!!!?まさか―――――――――――――!!?)

「瑠華さんをさらったのも、九条アキナか!!?」

「いや、瑠華は俺が~」

「ああ!?なにが違うだ!?やっぱテメーが悪いんじゃねぇーか!?」





横から神城さんが、永山グレイトにつかみかかる。