私を見る永山グレイトは、完全に戦意はなかった。
「許してくれ!こ、こここ、降参する!!」
「許さない。」
謝るバカの申し出を拒否する。
「おう、俺も許せねぇぜぞ!!!」
「俺らだろう!?」
亜都子ちゃんの側にいるツッパリ2人もうなる。
「「オメーは許せねぇぞ・・・!!」」
「決まりだな。オメーは、有罪だ・・・!!」
声をそろえる神城さんと速水くんに、私も同意しながら言い放つ。
「亜都司、妹の側から離れるな!」
神城さんが亜都子ちゃんから離れながら、相棒である速水君に告げる。
目を吊り上げた速水君がそれにうなずき、亜都子ちゃんを抱き寄せる。
「永山偉人、許せねぇ・・・!許さねぇ・・・・!」
「ああ、このクズだけは許してはいけません・・・!」
「坊や!龍志!殺すのは―――――――――!!」
「わかってます、瑠華さん。」
「おう、殺しはしねぇよ。」
「「半殺しだ・・・!!!」」
示し合わせたわけじゃないけど、私と神城さんの声がそろう。
気持ちが1つになる。
「ひっ、助けてくれ!」
そんな私達にビビり、床を後ずさりしながら逃げる永山グレイト。
私も瑠華さんから離れ、神城さんと共に永山グレイトを追い詰める。
「よくも・・・!!」
女の純情を!!
「よくもっ!!」
体と心を汚そうとしたな!!
「許さない!!」
「ま、待ってくれ!もうーもうこんなことは、2度と~!!」
「あ?2度としねぇとでも言いてぇのか!?」
永山グレイトの言葉を、神城さんが鼻で笑う。
「なめてんのか!?これで4度目の悪事だろーが!?いつまでも次があると思ってんだコラ!!?」
「同感ですね~お前は神城さん経由で埼玉県警に引き渡されるんだよ。年少じゃなくて刑務所にぶちこまれんだよ!」
「助けてくれ!ゆ、ゆるし~」
「「許すかぁぁぁ!!?」」
ゴバ―――――ンッ!!
そろえたわけではないけれど、神城龍志の右のコブシと、私の左のコブシが、永山グレイトの顔面にヒットした。
「おぶああああああ!!!」
それで、けいれんをおこしながらひっくり返ったゲス野郎。
〔★制裁のダブルパンチがさく裂した★〕


