海沿いの道に沿って、建物は立っていた。
なんの建物かは、遠目でも判断できた。
「大きな倉庫ですね・・・!?」
「・・・。」
ギュウオオン!
キキッ!
「え!?」
突然、バイクが止まる。
「ヘルメットマンさん?」
「・・・。」
相手は無言で右手をあげる。
上げた右手で、なにかを追い払うような動きをする。
(これって・・・・・?)
「降りろってことですか・・・?」
(たぶんそうじゃないかな??)
自信はなかったけど、試しに後部座席から降りてみる。
それで追い払う動きは止まる。
正解だったらしい。
〔★凛は、ヘルメットマンのジェスチャーを理解した★〕
「じゃあ・・・降りますね・・・?」
「・・・。」
(なんでここでおろすのかな?近くまで行ってくれてもいいのに・・・いやいや乗せてもらっておいてダメだよ!ガソリン代も出して・・・あ!?ガソリンがないからここまでなのかな?)
チラッとメーターを見たけど、しっかり入ってる。
(ガソリン不足じゃないのか・・・?)
とはいえ、タダ乗りはよくない。
「あの!ガソリン代はおいくらですか?」
財布を出しながら聞けば――――――――
「・・・。」
「え!?」
右手が再び動く。
バイバイの手の動きをする。
「つまり受け取れないと!?でも!」
「・・・。」
バイバイしていた手が下ろされる。
その手が上がった時、あるものを握りしめていた。
「あ!?僕の携帯!?」
先ほど渡した私物。
私の見てる前で、ヘルメットマンさんが画面を押しはじめる。
「え!?なにをなさってるのですか!?」
「・・・。」
私の問いに相手は、無言で画面から手を離すと、その画面を私に見せながら差し出してきた。
「え!?これ・・・地図!?」
倉庫がアップで表示されたGoogle地図。
その地形は、ヘルメットマンさんが持っていたアプリ地図と同じだった。
ということは、瑠華さんがいる建物の地図!
「僕の携帯に入力してくれたのですか!?」
ビシッ!
私の声にあわせて、左手をのばすヘルメットマンさん。
指差した方を見れば、倉田倉庫と書かれた看板があった。


