彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




(宿代がなくなりそうとかじゃないの!?)



とにかく・・・瑞希お兄ちゃんの勘違いで、凛道蓮は生活保護家庭設定だから、お金ないと言うしかないじゃない!?菅原凛でもお金はないけどさ!



(とにかく、お金を持ってると言う誤解を解こう!)



「あの!神代さん!僕がお金を持ってそうに見えたのかもしれませんが、ないですよ!今、身に付けてる服もクツも瑞希お兄ちゃん達に買ってもらったもので、自腹切ってませんから!あ?だからって、瑞希お兄ちゃんに請求しないで下さいね!?僕自身とひきかえに、換金なんてできませんからね!」

「出来るぜ、換金。」

「え!?」




瑞希お兄ちゃんのご迷惑にならないようにクギをさしたら、やっと返事をしてくれた。



「懸賞サイトがまだ有効なら、4代目さんは44444444円の価値がある。」

「どんな高級ホテルに連泊してんですか?」

「目的は金じゃない。」

「じゃあなんですか?」




そう聞いた時、単車の速度が落ちる。

着いたのは工事現場。




「はい、到着。」




そう言いながら、私をおろす神代さん。




「ありがとうございました。なぜ、こんなところに――――――!?」


バルバルバラバリ!






連れてきたのですか?と言いきる前に、辺りに爆音が響き渡る。




「龍志くんおつかれ-!」




製作途中の鉄筋の建物の中から、知らない男が出てくる。




「え?どちら様ですか??」

「はーい!レフリーでーす!」

「レフリー??」




意味が分からず聞き返せば、審判は笑顔で言い放った。