「オメーらが頼りにならねぇとかじゃねぇ。相手が虎なら虎、龍うなら龍で戦わなきゃ不公平だろう?」
「それだけ、ケツ持ちはヤバいのですか・・・?」
「犯罪集団の『GREAT STAGE』を救済してるような連中だぞ?堅気じゃねぇのは間違いない。」
「た、確かに!だったら僕も!僕にもお手伝いさせて下さい!ヤクザとかだったら嫌です!」
「半グレかもしれねぇだろう?」
「瑞希お兄ちゃんに何かあったらイヤですよ!」
「俺のことは心配しなくていい。」
切実な気持ちを伝えれば、瑞希お兄ちゃんは優しく微笑む。
「凛は、いまするべき自分の仕事を果たせ。まだ終わったわけじゃない。俺の言いたいこと・・・わかるよな?」
「それはつまり・・・まだ油断するなということですか・・・?」
「凛たん正解♪」
ピトッ!
「冷たぁぁい!!?」
私の問いに、背後から瑞希お兄ちゃんじゃない人が答えた。
同時に、首の後ろに冷たい感触がした。
「烈司さん!?」
「ハハハ!気持ちいいだろう~凛たん?暑い時は、首の後ろを冷やすと良いんだぜ?はいどうぞ♪」
「あ、ありがとうございます。おいくらですか?」
「おごりだからいらないよ!瑞希は280円な?」
「2倍にして俺に請求するんかい!?」
「ハハハ!そのリアクションが見たかった!請求は取り消して、おごってやるよ♪」
「ありがとよ、くそ!」
「ご、ごちそうさまです、烈司さん。」
「ハハハ!どういたしまして~凛たん♪」
やけに機嫌が良い烈司さん。
「なにか良いことありましたか?」
「あった風に見えるか凛た~ん?」
私の頭をナデナデしながら言う烈司さん。
「つーか、あっただろう!?浮かれすぎだぞコラ!?」
「あるかもな、みーずき~♪」
そう言って、今度は瑞希お兄ちゃんをナデナデする烈司さん。
「やめろ!」
それに反発し、抵抗のために私から離れる瑞希お兄ちゃん。
ああ、行かないで!やめないで!
(瑞希お兄ちゃんと密着したままがいい!!)
〔★凛は三密を希望していた★〕


