彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)






黒子姿の瑞希お兄ちゃんのバイクの後ろに乗っていた。

テンポよく停止したところで後部座席から降りた。

音を聞きつけ、出てきた人達が騒ぐ。






「誰だテメー?どこのもんだ!?」

「こんばんは。龍星軍です。」

「なっ!?」

「龍星軍!?」






その挨拶で驚きの声を出す男達。



「ホントだ!龍星軍の特服!」

「総長の文字!」

「見た目が噂通りだぜ!」

「納得してくれてありがとう。神代さんいますか?」


「ここにいる!」



男達の後ろから響く低い声。




「なんの用だ4代目!?」

「よせ、亜都司!」




自分の横で吠える人を制する神城さん。






「『GREAT STAGE』のことか、4代目さん?」

「はい。速水くんが怖いから、手短に言いますね。」






近寄ってくる相手に、私も近寄りながら告げる。

お互いが、ほどよい距離にまできたところでお互いがに立ち止まる。





「『GREAT STAGE』に張り込みをしてる埼玉県警が、パクるだけの証拠をつかみました。」

「なに?」

「だからあなた方も、帰る準備をした方がいいですよ。」

「なんで4代目さんがそのことを知ってるんだい?」

「僕の縄張りで起きることですから。」

「それもそうか。ご親切にどーも。」

「信じるのか!?龍志!?」





速水の問いかけに、神代さんが口を開きかけた時だった。



「大変です!」



神代さん達の後ろから、タブレットを持ったヤンキーが飛び出してきた。






「『GREAT STAGE』の店がサツに!パクられてます!」

「永山はどうなった!?」






速水の問いに仲間は首を横に振る。




「わかりません!今調べてます!」

「急げ!」




周囲がどよめく。

神城さんの目が私を見る。





「なにをした?」

「いつも通りのことです。」





怖い目だと思いながら、笑顔で対応。





「では、失礼します。」

「待てガキ!」

「よせ、亜都司!」





なにか言いたい様子の速水くんの肩をつかみ、無言の圧力をかける神城さん。

私は会釈してその場を離れる。

黒子ファイブ1号の単車の後ろに乗って身をまかせる。

私をのせた瑞希お兄ちゃんのあとに烈司さんが続く。

目だけで神城さんを見たら、目を細めて私を見てた。

怒ってるのかな?と思ったけど、怒られる覚えはない。

そう思いながら、瑞希お兄ちゃんの後ろで一息ついた。