我が君である凛道蓮様のため、俺、関山つなぐと五十嵐ヤマトは『GREAT STAGE SECOND』店にきていた。
もちろん客ではない。
「山谷さん、ちわっす!」
「おう、問題ないか?」
「もちろんです!」
忍者である俺は、『GREAT STAGE』の山谷という幹部に化けての入店。
「山谷さん、そのでかい色男は・・・?」
「新入りの江口だ。」
「ちわっす!江口です!」
長身の身体を伸ばし、さわやかに言うのは、グラサンとカチューシャなしのヤマト殿。
ホント、めちゃくちゃ美形なんだよなぁ~
長ちゃんといい勝負だよ。
しゃべり方だって、やれば普通の人みたいにできるなら、もっと静かにしてればいいのに・・・
(おっと、いけないいけない、今はそんなこと考えてる場合じゃなかった!)
雑念を払いながら、『役』に戻る。
「こいつは見た目が使えるからな。女ひっかけるのに楽だろう?」
「そうっすね・・・!」
「モデルスか?」
「芸能人でもイケるじゃんか、お前?」
「一般人ですよぉ~ありがとうございます。」
愛想笑いするヤマト殿に、男の嫉妬オーラを放つ野郎ども。
「じゃ、俺はこの新人に教えることがあっからよ。」
「え!?仕事のノウハウなら、俺らが仕込みますよ!」
「山谷さんのお手を、わずらわすわけにはいかないっす!」
「任せて下さいよぉ~!」
教えと称して、いじめを実行しかねない雰囲気のバカ共。
いじめも困るけど、仕事の邪魔をされるのはもっと困る。
「ばーか!こいつのことは、美涼さんに任されてんだよ!」
「え!?美涼さん!?」
「それは俺らじゃ~」
「そうだ!オメーらの仕事じゃない!!」
調べてわかったけど、永山グレイトとは違った意味で、美涼という男も恐れられていた。
というよりも、美涼が永山グレイトに上手くブレーキをかけていることで、『GREAT STAGE』は成り立っていた。
『GREAT STAGE』のメンバーのほとんどが、永山グレイトの理不尽な暴力や暴言から美涼にかばわれ、助けられていた。
だから、永山グレイトとは違った意味で、美涼には逆らわない仕組みとなっていた。


