彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「ちょっとよろしいですか?」

「なんだ君は?子供がこんな時間に出歩くんじゃない!」

「ごもっともです。」



きつく言ったのに、相手は動じることなくしゃべる。





「こんな時間じゃないと、埼玉県警みなさんにはお会いできないでしょう?逮捕令状出たのですね?」

「な!?」





パトカーならともかく、一般車に乗ってるのに。

埼玉ナンバーでもないのに少年は断言した。

逮捕状のことまで。





「なんだお前!?」

「神代龍志と言えばわかりますか?」

「あ!?龍志のチームの後輩か!?」





何とかするって言ったけど、そこまで把握できてんのか、あいつ!?

子供は穏やかにほほ笑みながら言う。





「神城さん、『GREAT STAGE』を、『龍勢威鎧』を取り逃がしたこと、あなたに申し訳ないと思ってるみたいですよ。」

「関係ない!」

「減給だけで済んだのは、あなたが現場に必要だからですよ。」

「龍志はここに来てるのか?来てるなら呼ん――――――――――――」

「突入、30分待って下さい。」

「はあ!?」

「30分経ったら、『GREAT STAGE SECOND』に入ってください。」

「馬鹿野郎!警察でもなんでもないガキがなに言ってやがる!?」


「警察の癖に、バカ取り逃がして、うちの縄張りで被害者作ってくれたのはどこの大人だよ!!?」






怒鳴りつければ、それ以上の迫力でメンチを切りながら低い声で言い放つ。





(『うちの縄張り』!?)





急変した態度もだが、その子供言った言葉が引っ掛かった。





「お前・・・龍志の仲間だよな?」


ピヨピヨピー!

「失礼。もしもし?」






声をもとのトーンに戻すと、スマホを取り出して耳に当てる少年。




「そうか。こっちはポリがダメだ。話が通じねぇ。わかった。無理させて悪いな。じゃあな。」




電話をきるとため息をついてから言った。