「どうした?」
〈『GREAT STAGE』、パクれそうっすか?〉
「なんだそりゃ?心配でかけてきたのか?」
〈おう、助けになりたいんだ。〉
「ガキが何言ってる?まさか、俺相手に情報屋でもする気か?」
〈そうだ。〉
落ち着いた声で龍志は答える。
〈今、龍星軍のたまり場を張り込ませてたやつから連絡がきて、永山偉人が凛道蓮と会ってるみたいなんすよ。〉
「知ってる。」
〈ですよね。埼玉県警が張り込んでるのを見たって報告も来てますから。〉
1年前、地元埼玉で違法なネットカジノが流行した時、近所にすむ幼馴染みの後輩だったやんちゃしてる俺に、龍志はなついた。
俺のやること、良くも悪くも真似した。
悪いお手本だったと思う。
俺は優等生とは言えなかったが、勉強は嫌いじゃなかったので、公務員試験を受けて警官になった。
龍志は・・・そんな俺を見ていたはずなのだが・・・なぜか暴走族を作って、その総長になった。
その後も付き合いは続いた。
俺の手伝いをしたがった。
役に立とうとしてきた。
俺はダメだとわかっていたが嬉しかった。
族がサツになるのも悪くないと―――――楽観視していた。
(だから『龍勢威鎧』のことで、龍志と瑠華は―――――――――――!!)
〈俺が何とかする。今度は、ヘマはしねぇ。〉
「龍志、やめろ!」
〈挽回(ばんかい)、させてもらう。〉
敵対する族であり、愛する女を傷つけた元カレの犯罪を許さなかった。
だから今日のように張り込みをしていたあの日、俺を探しあててきた。


