彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「どうした?」

〈『GREAT STAGE』、パクれそうっすか?〉

「なんだそりゃ?心配でかけてきたのか?」

〈おう、助けになりたいんだ。〉

「ガキが何言ってる?まさか、俺相手に情報屋でもする気か?」

〈そうだ。〉



落ち着いた声で龍志は答える。



〈今、龍星軍のたまり場を張り込ませてたやつから連絡がきて、永山偉人が凛道蓮と会ってるみたいなんすよ。〉

「知ってる。」

〈ですよね。埼玉県警が張り込んでるのを見たって報告も来てますから。〉



1年前、地元埼玉で違法なネットカジノが流行した時、近所にすむ幼馴染みの後輩だったやんちゃしてる俺に、龍志はなついた。

俺のやること、良くも悪くも真似した。

悪いお手本だったと思う。

俺は優等生とは言えなかったが、勉強は嫌いじゃなかったので、公務員試験を受けて警官になった。

龍志は・・・そんな俺を見ていたはずなのだが・・・なぜか暴走族を作って、その総長になった。

その後も付き合いは続いた。

俺の手伝いをしたがった。

役に立とうとしてきた。

俺はダメだとわかっていたが嬉しかった。

族がサツになるのも悪くないと―――――楽観視していた。





(だから『龍勢威鎧』のことで、龍志と瑠華は―――――――――――!!)



〈俺が何とかする。今度は、ヘマはしねぇ。〉

「龍志、やめろ!」

〈挽回(ばんかい)、させてもらう。〉





敵対する族であり、愛する女を傷つけた元カレの犯罪を許さなかった。

だから今日のように張り込みをしていたあの日、俺を探しあててきた。