「『死人に口なし』ということわざを、ご存じですか?けっきょくね、死んでも解決しないんですよね。むしろ、死ねば、ますます人権を侵害されます。違法なネットカジノのプレーヤー集めをした主犯の犯人として、すべての罪を着せられる可能性があるのですよ?」
「そ、そんな!主犯は小村達なのに!」
「そうですね。生きていれば、そうやって反論できます。幸い、まだあなたが死んでないので、裏工作もできませんがね。」
「そうよ!死んだらなにもならないわよ、都司子ちゃん!?」
「君が正直に生きるなら、救ってもいいですが。」
「チョコちゃん・・・その子を助けてくれるのかい?」
「不本意ですが。」
渡瀬さんの問いに、にっこりと笑いながらチョコちゃんは言った。
「これ以上、瑠華さんが困ってる姿を見たくありません。だから、昨日の発言は撤回しますね、吉田都司子。貴様を!お情けで!仕方なく!助けて!あ・げ・ま・す!」
「え!?本当ですか!?」
イヤミな言い方をするチョコちゃんに、泣くのをやめて、目を輝かせる少女。
その姿に、顔には出さなかったけどドン引きした。
「イヤイヤ助けるだけですから。イヤイヤね?」
「あ・・・・・ありがとうございます!ありがとうございます!!」
「その代わり、協力してもらいますよ?」
「なんでもしゃべります!小村の誕生日も血液型も言います!」
「占いするわけじゃないから、それは良いです。裏カジノにかかわった人達・・・ほかの被害者の連絡先や個人情報を、わかる範囲で教えてくれればいいです。」
「もちろんです!」
「ちょ、ちょっと、都司子ちゃん!」
そう言うなり、あたしに抱き着いた状態で凛道蓮に近づいていく小娘。


