彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)







「あんな子と恋人同士とか、冗談にしてもタチが悪いわ!都司子ちゃんたら、どこでそんなデマ仕入れたの?」

「デマ・・・?じゃあ、ウソの情報なの・・・・?」

「そう言ってるでしょう?」

「そんな・・・!!」絶望したような声と顔でつぶやく少女。

「もう無理・・・!また誰かを差し出すなんて無理無理無理!」

「差し出すって?」

「・・・小村からもう一人連れて来いって言われて、電話がかかってきて、男の声で・・・・男の人に言われたの・・・!」

「なんて言われたの?」

「・・・瑠華姉さんを連れてくれば、今度こそ借金は0にするって・・・」



その言葉が終わらないうちに電話が鳴る。

都司子ちゃんのスマホだった。





「あ・・・!」





表示された画面を見て、女子高生の顔は真っ蒼になる。





「あ、あいつ!今話した男から・・・!」

「貸して!」





震える手からスマホを奪って、画面をタッチした。





「もしもし?」

〈ビンゴ!やっと瑠華ちゃんが出たぜ~〉





聞き覚えのある憎らしい声。





「違いますけど?」

〈そうだな!スマホは、吉田都司子のもんだ!けど、今電話に出てるのはお前だろう~鳴海、瑠・華?〉





わきあがる殺意。





〈NPOに吉田都司子が入ってくのは見てんだよ~久しぶりだな、瑠華?〉

「・・・二度と、その声は聴きたくなかったわ。永山・・・!」

〈昔みたいに、偉人って呼べよ~なぁ、また仲よくしようぜ?〉

「小村って言う悪趣味のガキとお付き合いしてんでしょ?」

〈焼きもちはやめろよぉ~あのことは、金で割り切ったお付き合いしてるだけだよ。〉





昔と変わらないとぼけた口調。

出会った頃は、人を笑わせるのが得意な明るい人だなんて思ってしまった。
だけど、今は違う。

相手の本性に気付いたから。





〈俺は惚れてんのは、今も昔もお前だけだぜ、瑠華?1年たっても、お前の身体が忘れられねぇーんだよ~!?〉

「ぶっ殺すわよ?」

〈ベッドの中で死ぬほどよくしてくれるってか!?ギャハハハ!〉





こいつの明るさは悪質で、人をおとしめる笑いが得意なクズ男。

その本性を理解した上で問いただした。