「彼氏だなんて、なに言ってるの?違うわよ!凛道蓮はあたしの彼氏じゃないわ!知り合いなだけよ?知り合いなだけ!」
「か・・・彼氏じゃないの!?」
「あたりまえでしょう?あたしが、凛道蓮と恋人なんて、笑っちゃうわ~!あたしが暴走族を嫌いなのは知ってるでしょう?あんな―――――――・・・!」
族の頭をしてる子なんて・・・・
―瑠華さん―
「悪い子・・・・」
(・・・・良い子だった。)
礼儀正しくて、素直で、他人を思いやれて・・・一途な良い子だった。
あたしを助けてくれた。
それなのにあたしは・・・彼を拒絶してしまった。
昔の男と似た名前の暴走族をまとめていた。
(それが気持ち悪くて・・・!)
反射的に拒否していた。
族だって聞かなかったのは、うかつだったと思う。
だけど、真田凛かと確認した時、正直に言ってくれなかった。
(凛道蓮と訂正してくれなかった。)
本名を名乗らないってことは、それだけ後ろめたい悪いことがあるって意味じゃない?
そう思ったら、ムカついた。
腹は立つし、頭にもきて―――――――――信用なんてできない。
USBを渡したのだって、これ以上、面倒に巻き込まれないためよ。
変装して調べてたのだって、あたしに火の粉がとびかからないかが気になっただけ。
凛道蓮からすれば、あたしは十分役に立ったはずだから、もうかまってこないはず・・・。
そうよ・・・偶然かかわっただけ度で、これ以上の進展なんかない。
あの子は良い子だけど暴走族をしてる子よ。
けっきょく、あたしの嫌いなカテゴリーにいるのに変わりない。
助けなんて甘い考えしてるから、恋人なんて誤解が起きてるのよ。
(冗談じゃないわ・・・冗談じゃ・・・・・・!!)
自分の中の弱さを吹っ切る意味も込めて、不安そうにあたしを見る相手に伝えた。


