2人ならんで夜道を歩く。
「本当にいいんですか?玄関まで、送りますよ?」
「ここまででいいわ。目と鼻の先だから平気よ?」
マンションの前まで瑠華さんを送り届ける。
「ありがとう。じゃあね。」
「瑠華さん!」
私に背を向けかけた彼女の手を握ると、精一杯の気持ちで伝えた。
「『GREAT STAGE』から、永山から何か言われれば、僕に言ってください!片づけますから!」
「え?」
「あなたはこれ以上、かかわってはいけません!今夜あなたが僕に話したことも、絶対に誰にも言いません!死ぬまで、墓場まで持って行きます!約束しますから・・・!」
「・・・ありがとう・・・でも―――――――」
私を見て、一呼吸おいてから瑠華さんは言う。
「あたしは、永山偉人達に関わる気はないわ。」
「あなたからはなくても、奴らからかかわってくる可能性があります。身の危険を感じたら、すぐに僕に知らせて下さい!いいですね!?」
「・・・大丈夫よ。心配しなくても、かかわってないわよ。お店だって休んでるから。」
「かかわってるでしょう?お店を休んで、ポ人テールのカツラをつけて、GREATSTAGEの店にいたじゃないですか?」
「あら・・・告げ口しちゃったのね、あの子達?」
「1人だけです。」
「1人だけ、特別扱いの子がいるの?」
「危険だとわかっているのに、なにをしに行ったのですか?」
「スカウトって知ってる?」
「は?」
「昔はね~歌舞伎町の路上とかで、キャバクラとかで働く女の子をスカウトする人達がいたの。」
「そうなんですか?」
「そうよ。法律ができて、禁止になったけど。『GREAT STAGE』は、その仕組みを使ってるの。客のふりをさせた仲間にスカウト係をさせててね~そのうちの1人の通話とLINEのアドレスを頂いたわけ。」
「・・・神城さん達のためですか?」
「自分の身を守るためよ。もう二度と、ボロ雑巾みたいにされないために・・・。」
私の問いかけに真顔で答えた後で、キレイな笑顔を見せながら言った。


