彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)






「『自分達の周りをかぎまわってた亜都子ちゃんを捕まえた。神城龍志がほしがってる違法なネットカジノの犯罪データごと返すから、見逃してくれ』って連絡が来たの。」

「えっ!?」





瑠華さんが語ったのは、初めて聞く話。

ツバキさんは言わなかったこと。




「ツバキさん、このことは――――!?」

「・・・・知らないわ。お姉にも言えなかった。初めて、誰かにする話よ。」




返事に困っていれば、悲しげに微笑んだ瑠華さんの口が開く。





「亜都子ちゃん・・・龍志を手伝うあたしを見て、自分も協力したい、『大好きな亜都司お兄ちゃんと龍ちゃんの役に立ちたい』って・・・だけどそんな危ない真似をさせられないって言い聞かせたんだけど―――――」

「つかまったんですよね!?」

「つかまったわ。偉人達のまわりをうろついちゃって・・・あの子には、手を出さないようにきつく言ったつもりだったんだけどね・・・」

「気持ちはわかりますが、足手まといですね!?」

「きついこと言わないであげて。否定はしないけど。」

「そこはかばう姿勢を貫きましょうよ!?てか、亜都子ちゃんという子、瑠華さんのクズな元カレに誘拐されてどうなったんですか!?」

「どうもないわ。」





淡々とした声で瑠華さんは言う。





「返してもらった。」

「素直に返すわけないですよね!?全部話してください!」

「偉人は、『逃げきれないから、速水の妹も不幸の道連れにする』って。あたしはやめてって頼んだわ。あたしが何度もお願いしたら、偉人は・・・・条件を2つ出してきた。」

「2つも!?」

「そうよ。」





聞き返せば、彼女は答えてくれた。