「埼玉県警が永山偉人達の闇カジノを摘発(てきはつ)しようとしてた。その事件を捜査してたのは、サイバー捜査を担当している刑事で、龍志が慕ってる先輩でもあったの。だから龍志は、『先輩の役に立ちたい』って言って、情報を集めて、警察に伝えていたの。愛した男が頑張ってるなら・・・あたしも役に立ちたいと思った。できる限りのことをした。偉人のたまり場とか知ってたから、龍志に伝えて、龍志から警察に報告してもらった。でもそれは、偉人達からすれば裏切り行為で、龍志の身近なものからすれば、手柄を焦らせることになった。」
「手柄?」
「亜都子ちゃんには会った?」
「あ!?あの無鉄砲な子ですか?」
「そうそう。あたしなんかになついてくれてね~妹気質っていうのか・・・可愛いのよねぇ~」
「仲が良かったのですか?」
「あたしはそう思ってる。お兄さんの方には、嫌われてたけどね~」
「亜都子ちゃん・・・瑠華さんは、絶対にGREATSTAGEの手先じゃないみたいなことを言ってましたよ。」
「・・・嬉しいわ。今でも、そんな風に味方してくれるのね・・・だからかな・・・憎めないのよねぇ・・・憎む気もないけど・・・」
「・・・何があったのですか?」
「龍志のため、あたしは彼と離れて行動していた時に・・・亜都子ちゃんが帰ってこないという連絡を受けた。探しに行こうと思った時・・・・・LINEがきたのよ。画像付きで。」
「LINE、ですか?」
「LINEはメッセージなしだった。」
「画像だけですか?何が映ってたのですか?」
「亜都子ちゃん。」
「え?」
「廃墟みたいな場所で、あの子がぐったりしている姿だった。自撮りで撮れるようなものじゃない。」
「え!?それは――――!?」
「返事をするべきか迷った時に、亜都子ちゃんのスマホから電話がかかって来た。」
淡々とした口調で瑠華さんは言った。
「相手は亜都子ちゃんじゃなかった。偉人だった。」
亜都子ちゃんのスマホに、永山が出たと言うことは―――――――
「誘拐ですか!?」
「うん、誘拐されてた。」
的中した悪い予想に、嫌そうな顔で瑠華さんは言う。


