彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「・・・あっちゃんを大事にしなさいよ。」

「大事にしてる。瑠華に接するように、大事にしてる。」

「りゅ、龍志!?」

「・・・すまねぇ、しゃべりすぎた。」



そう告げると、ストローの刺さってないコーヒーフロートに口づける神城さん。

今度は耳まで真っ赤になっていた。

瑠華さん共々。



(これって!?)



これって、これって、これって――――――――!!?



2人の反応に、やり取りに、1つの可能性が浮かぶ。





(瑠華さんも神城さんも、今でもお互いを、好きあっている!!?)





〔★そう思えるやり取りだった★〕



昔の少女漫画みたいなじれったいやり取りに、悶絶しそうになる。



「瑠華・・・・俺のことを恨んでるか・・・?」



グラスをカラにした神城さんの手が、瑠華さんの方へと伸びる。

そう言った手が、瑠華さんの手に触れ―――――――





「――――――――やめて!」





触れる前に、神城さんの手を瑠華さんが振り払う。





「あたしは龍志に感謝しかない!恩にさえ感じてるのに―――――――恨む理由なんてない。」

「瑠華・・・。」

「だから、バカな考えは捨てて。龍志を恨んでないから。」





そう語る瑠華さんの目は、ウソをついているように見えなかった。

ましてや、恨んでるような感情なんてない。

それだけ、まっすぐな目をしていた。




「・・・わかった。」




瑠華さんの真摯(しんし)な気持ちが、神城さんにも伝わったようだった。




「バカなこと聞いて悪かった。すまねぇ。」

「わかってくれたならいいわ。でも・・・謝らないでって言ったのに・・・その『すまねぇ』は、何回目?」

「あ!?あ~すまねぇ――――って、また言っちまったな?」

「ふふふ!ばーか!」

「ハハハ!筋金入りのバカだからなぁ~」




そう言って、お互いに笑いあう瑠華さんと神城さん。

険悪なムードが一変して穏やかになる。





(よかった・・・)





ホッとしながら、2人を見守っていたのだが・・・・





トゥトゥトゥ!





その着信音で、瑠華さんと神城さんの表情が変わる。