「・・・あっちゃんを大事にしなさいよ。」
「大事にしてる。瑠華に接するように、大事にしてる。」
「りゅ、龍志!?」
「・・・すまねぇ、しゃべりすぎた。」
そう告げると、ストローの刺さってないコーヒーフロートに口づける神城さん。
今度は耳まで真っ赤になっていた。
瑠華さん共々。
(これって!?)
これって、これって、これって――――――――!!?
2人の反応に、やり取りに、1つの可能性が浮かぶ。
(瑠華さんも神城さんも、今でもお互いを、好きあっている!!?)
〔★そう思えるやり取りだった★〕
昔の少女漫画みたいなじれったいやり取りに、悶絶しそうになる。
「瑠華・・・・俺のことを恨んでるか・・・?」
グラスをカラにした神城さんの手が、瑠華さんの方へと伸びる。
そう言った手が、瑠華さんの手に触れ―――――――
「――――――――やめて!」
触れる前に、神城さんの手を瑠華さんが振り払う。
「あたしは龍志に感謝しかない!恩にさえ感じてるのに―――――――恨む理由なんてない。」
「瑠華・・・。」
「だから、バカな考えは捨てて。龍志を恨んでないから。」
そう語る瑠華さんの目は、ウソをついているように見えなかった。
ましてや、恨んでるような感情なんてない。
それだけ、まっすぐな目をしていた。
「・・・わかった。」
瑠華さんの真摯(しんし)な気持ちが、神城さんにも伝わったようだった。
「バカなこと聞いて悪かった。すまねぇ。」
「わかってくれたならいいわ。でも・・・謝らないでって言ったのに・・・その『すまねぇ』は、何回目?」
「あ!?あ~すまねぇ――――って、また言っちまったな?」
「ふふふ!ばーか!」
「ハハハ!筋金入りのバカだからなぁ~」
そう言って、お互いに笑いあう瑠華さんと神城さん。
険悪なムードが一変して穏やかになる。
(よかった・・・)
ホッとしながら、2人を見守っていたのだが・・・・
トゥトゥトゥ!
その着信音で、瑠華さんと神城さんの表情が変わる。


