「では、失礼します。行きましょう、瑞希お兄ちゃん。烈司さん。」
「おうよ。」
「じゃあねぇ~♪」
「はぁーい!ご連絡お待ちしてますぅ!!ほら、瑠華!蓮君達にバイバイは!?」
「な!?子供じゃないんだから、誰がそんなこと――――――!」
「バイバイ、瑠華さーん。」
「って!?だからって、なんで坊やがバイバイすんのよ!?」
「凛が言うなら、バイバーイ♪」
「俺も俺も♪バイバーイ♪」
「あんたら、絶対坊やを甘やかしてるでしょう!?」
「はい、瑞希お兄ちゃんに甘やかされてます!」
「どや顔で言うセリフ!?」
「凛たん、俺はー?俺も甘いでしょ~?」
「な!?ツカサさんに甘やかされてるなんて、うらやましい・・・!」
「瑠華さん、またお会いしましょう。今日はこれでさようなら。」
「・・・フン!」
瑠華さんに別れの言葉を告げるが、相手はそっぽを向いて答えてはくれなかった。
「瑠華ッ!いい加減にしなさいよ!?」
「まぁまぁ、ツバキちゃん!凛たんは気にしないから、怒らない、怒らなぁーい!」
険悪なムードになりそうなところを、烈司さんがフォローしてくれたけど・・・
(本人の前で拒否られるのは、地味にダメージくるな・・・)
「・・・へこむなよ、凛。」
「え?」
トンと、背中に手を添えられたと思ったら、私の耳元で瑞希お兄ちゃんがささやいた。
「会話できただけマシだ。面もおがめたんだから、十分だろう?」
「はい・・・。」
小声で言う瑞希お兄ちゃんの、言葉通りだと思いながらうなずいた。
「次はキレてねぇことを願おうぜ、4代目?」
「はい・・・総長的には、ダメですもんね。」
「まさか!初代総長としての評価は、合格達成だぞ?」
「・・・本当に僕には優しいのですね・・・・」
「甘いって言えよ、坊や?」
そう言い合った後で、どちらともなく静かに笑う私と瑞希お兄ちゃん。
そして見送りのため、ツバキさんが開けてくれた玄関をくぐって、私達は瑠華さん達の暮らす家を後にしたのだった。


