あやめお姉ちゃんの・・・お姉の声がした。
あお向けでベッドに転がっているあたしに、唯一の家族の声が聞こえた。
昨日からお姉の声を無視してた。
返事をしなきゃいけないんだけど、声を出す気になれない。
何もする気が起きず、食事もだけど、身だしなみもだらしなくしていた。
髪もといてない、化粧もしてない、服は・・・下着の上にローブを着てるだけ。
(そういえば今日・・・あたしを訪ねてくる人がいるとか言ってたわね・・・。)
また大原さん?それとも渡瀬さん?店長?大原さん?丸ちゃんは・・・コミュ障だからないわね。
無気力ながらも、横向きに寝転がった時だった。
どんどこどん、どんどこどん、どんどこ、どんどこ、どんどこどん!
ピーピーピピッピッ♪
「な、なんの音!?」
テンポのいい音楽に合わせて、元気のいい3つの声がした。
「フォ~!フォーフォーフォーフォー!!」
「FuuuUUUUUUUUuuuu!!」
「YEAH!YEAH!YEAH!YEAH―――――LINBO(リンボ)!!」
反射的に体を起こせば、音楽が大きくなる。
どどんど!どどんど!どどんど、どどんど、どどんどど!
ピーピーピーピピー♪
「「LINBO(リンボ)ー!!」」
太鼓の音に続き、男2人の掛け声。
「120センチ!」
それとは別に、生き生きと叫ぶ声。
「ワン・ツー・スー!ハイ!」
どどんどん!どどんどん!どどんど、どどんど、どどんどどん!
ピーピーピピ、ピッ♪
聞きなれたお姉の声に続く、太鼓と笛の音。
「LINBO(リンボ)っ!!」
「LINBO(リンボ)~!」
「LINBO(リンボ)!LINBO(リンボ)!LINBO(リンボ)!LINBO(リンボ)!!」
どんどど!どどんど!どんどこ、どんどこ、どんどこどん!
ピーピーピーピピーピー♪
お姉以外の3つの声が叫び、太鼓の音が響き渡る。
「出来たー!」
120センチと叫んだ声が、達成感あふれる声で言う。
「「んんぅ~LINBO(リンボ)ー!!」
それに対し、イラっとくるハモリ方をする2人分の声。
その後で、またあの声がした。
「続いて110センチ!」
つまり、高さ120センチで水平にしていた棒を、110センチに下げると言っているのね!?
てか、リンボーダンスしてるってこと!?
〔★リンボ―ダンスで間違いない★〕


