「「せやせや!チェ~ンジチェンジ、マジカルチェンジ♪『ルートビア』という~字を一文字変えてー『ユートピア』!!うっはっはっはっ!これ飲んで、ユートピア感じた人は結構おるらしいでー!」
「いや、無理にマジカルチェンジしなくていいですよ。でもこれを飲むと・・・・楽園、気分・・・になれると?」
「うははは!!まっ!ネットの口コミも賛否やからなぁー!好みもみんな違うしなぁー!まずは自分らで飲んで確かめてみよか!?」
「そ、それもそうですね・・・」
ヤマトに誘われるまま、缶を開ける。
カチッ!
カチッ!
「「いただきまーす。」」
声をそろえて、同時に口づけ、私達は一口飲んだ。
「うっ!!?」
「ウォオウゥオウオォォォウオ――――――――――――ウ!!」
ブッ!
ブハッ!!
1口しか飲んでないはずなのに、一口以上の液体を口から吐き出した。
「うっ・・・!?なっ!?あっ・・・!?な、な、な、に・・・!?た、炭酸・・・!?」
口の中に残る残留物。
それがシュワシュワしているから、炭酸飲料だと思う。
しかし問題はそこじゃない。
(し、舌が!!味がぁああああああ!!?)
口の中全体に、鼻へ、喉へ、全身に伝わる『シップ』のような味。
シロップではない、『シップ=湿布』の味。
(この味はまるで、サロン――――――――!!?)
「パ――――――――――スッ!!!やないかぁーい!!!」
そ、そう!!
それっ!!!
(サロンパスだ!!!)
マズい!
無理!
(飲めない!!)
「うぅううううう!!」
(無理無理無理無理!いらないっ!!)
耐え切れず、ヤマトにルートピアを押し返した。
〔★凛の体は受け付けなかった★〕


