彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「困りますよ!学校では声をかけないで下さいよ・・・!?」

「うははは!すまん、すまん!ちょっとこっちきーや!」

「わぁ!?ちょっとー!?」


小声で注意する私を、大きな体で隠しながら移動するヤマト。


「ほれほれ!わしの後ろに隠れーや!うん!!すっぽりハマって見えへんわ!うははは!!」

「そうですね・・・」


その言葉通り、私の視界は、ヤマト以外は見えない。

周りから私が見えないようにしてるとは言え、私に背中を見せてしゃべるヤマトはカオスだわ。



〔★文字通り、背後に隠す・隠れている★〕



「で?いつからです?」


そんなヤマトの背後から、相手の背中を見ながら話しかける私もどうかと思いながらも質問した。


「いつから、僕と吉田さんの側にいたんですか?」

「うははは!体育館は入れんくてー!そこの自販機でジュースこうて、陰でゴロゴロしとったら声がしてのぉ~!」

「え?ヤマトも体育館に入れなかったのですか?」

「うははは!そしたらのぉーヤンキー女子達がパンピー女子を追いかけてきおって、追いつめたパンピー女子と『ふざけんなよ!!』『ひっ!ごめんなさい!ごめんなさい!』『また負けやがって!!』『ごめんなさい!!』『今日はこれぐらいで勘弁してやる!』『ちゃんと用意しとけよ!』『またな、吉田ちゃーん?』の後でヤンキー女子達と入れ替わりで、『大丈夫ですか?』と凛が声かけたあたりからや!」

「って!?最初からいたんですかー!?」



〔★正確には、凛が通りかかる前からだった★〕