「菅原~ちょっと来いよ。」
「嫌です。付き合う義理はないです。」
「お金返して-!!」
断った瞬間、大声で叫ばれた。
「お金返してぇーあゆみが丘学園の1年A組の菅原凛さーん!」
「ちょ!?でたらめ言わないで下さい!」
「おーかーねー!返してください!!返して返して返して!!」
鳥海の言葉で、店内のお客がみんなこちらを見る。
働いている店員はもちろん、奥から出てきた店長のネームを付けた人が、目を丸くして私達を見ていた。
恥ずかしかった。
思わず逃げる。
「逃げないでお金返して菅原さーん!!」
デマを口にしながら、鳥海が追いかけてくる。
「お金返してください菅原凛さん!あゆみが丘学園1年A組の菅原凛さーん!お金返してー!!」
「やめて!!」
立ち止まり、自分の名前を連発する相手に飛びつけば―――――――
「一緒にくるよな?」
小声でボソッとささやかれる。
脅された。
「っ・・・・!わかりました・・・ついて行くから、やめてください!」
「お供させてくださいだろうー!?」
そう言って私の手を払うと、ドンと突き飛ばす鳥海。
「きゃ!?」
よろけて転んだ私を見て、大声でまた叫ぶ。
「わざとらしくしないでぇー!?ほら、行くぞ!」
小突かれ、行けっ!と言われ、後ろから押される形でお店を出る。
仕方なく、言われるがまま、誘導される。
「とまれ!」
コンビニから出て、数メートルほど歩いたところにある駐車場まで来た時だった。
鳥海の指示に従って足を止めれば、苦々しい顔で言われた。
「お前のせいで腹にあざができた!傷物にされたじゃねーか!?」
確かに、あざが出来そうな一撃だったけど・・・
(私が瑠華さんに、『顔』をぶたれた時よりはマシじゃない?目立つ場所を殴られなかっただけ、感謝しろよ。)
〔★自業自得だ★〕


