彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)






「菅原~ちょっと来いよ。」

「嫌です。付き合う義理はないです。」


「お金返して-!!」





断った瞬間、大声で叫ばれた。





「お金返してぇーあゆみが丘学園の1年A組の菅原凛さーん!」

「ちょ!?でたらめ言わないで下さい!」

「おーかーねー!返してください!!返して返して返して!!」





鳥海の言葉で、店内のお客がみんなこちらを見る。

働いている店員はもちろん、奥から出てきた店長のネームを付けた人が、目を丸くして私達を見ていた。

恥ずかしかった。

思わず逃げる。





「逃げないでお金返して菅原さーん!!」





デマを口にしながら、鳥海が追いかけてくる。



「お金返してください菅原凛さん!あゆみが丘学園1年A組の菅原凛さーん!お金返してー!!」

「やめて!!」



立ち止まり、自分の名前を連発する相手に飛びつけば―――――――



「一緒にくるよな?」



小声でボソッとささやかれる。

脅された。



「っ・・・・!わかりました・・・ついて行くから、やめてください!」

「お供させてくださいだろうー!?」



そう言って私の手を払うと、ドンと突き飛ばす鳥海。



「きゃ!?」



よろけて転んだ私を見て、大声でまた叫ぶ。



「わざとらしくしないでぇー!?ほら、行くぞ!」



小突かれ、行けっ!と言われ、後ろから押される形でお店を出る。

仕方なく、言われるがまま、誘導される。



「とまれ!」



コンビニから出て、数メートルほど歩いたところにある駐車場まで来た時だった。

鳥海の指示に従って足を止めれば、苦々しい顔で言われた。



「お前のせいで腹にあざができた!傷物にされたじゃねーか!?」



確かに、あざが出来そうな一撃だったけど・・・





(私が瑠華さんに、『顔』をぶたれた時よりはマシじゃない?目立つ場所を殴られなかっただけ、感謝しろよ。)





〔★自業自得だ★〕