正直に答えた結果、吉田さんの顔が青ざめる。
「うっ・・・!そ、そうよね!?やっぱりね!口ではどうとでも言えるもんね・・・!」
「吉田さん、それは違・・・」
「いいの!私・・・自分がすごく嫌な子だってわかってる。菅原さんにひどいことを言った罰が当たって、わかってる。今だって・・・・・・こんな私の話を聞いてくれてるだけで、それだけいいのに・・・・ごめんなさい。八つ当たりして、ごめんなさい・・・!」
「吉田さん・・・。」
「馬鹿だね・・・逆らって、いじめられたくないから、菅原さんを見捨てたのに・・・けっきょく、いじめられてる。自分が同じ目にあって、やっと人の気持ちがわかるなんて・・・!」
「・・・・・・・そう思ってくれてるなら、十分ですよ。」
いじめられるのも、いじめをみてみぬふりするのも、どちらも最悪だ。
だけど、そえらの行為を間違っていることだと『認める心』があるなら話は別だ。
(吉田さんは・・・後悔して、私のことを持って反省してくれている・・・)
だったら、私がすることは決まってる。
「吉田さん、1つ聞いてもいいですか?」
「ひっく、ひっく!な、なに?」
納得は出来なくても、救えるならば救いたい。
「吉田さんは、毎日500ポイントをためることに集中して下さい。ちなみにそのアプリゲーム、無理しないで空き時間だけとかにしてたら、1日で何ポイントもらえるのですか?」
「え!?ログインポイントが100だから・・・まぁ・・・良くて、150ぐらいかな・・・?」
「そうですか。じゃあ、私が協力できるのは1日150ポイントですね。」
「えっ!?それって!?まさか菅原さん・・・!?」
目を白黒させる相手に私は言った。
「ほとんどのゲームは、新しいメンバーを勧誘して登録させれば、見返りとして高額ポイントもらえるでしょう?」
「一緒にポイントをためてくれるのっ!?」
「『塵(ちり)も積(つ)もれば山となる』・・・・私がそのアプリに登録して、毎日あなたにポイントを送ります。少額ですが、少しは助けになるでしょか?」
「なるなる!すごく助かる!!」
「ではそういうことで、よろしくお願いしますね。」
「す・・・菅原さん・・・!」
笑顔で言えば、吉田さんの顔が涙でゆがむ。


