「俺の方は大丈夫だった。問題は・・・瑠華ちゃんの方だったからね・・・というか、奴らの目的が瑠華ちゃんってわかってたから、瑠華ちゃんに気をつけてって連絡はしたんだけど・・・。」
「その直後に、チョコ達の接客をしている瑠華ちゃんのところに、GREATSTAGEの3馬鹿が突撃したんだよ。」
「手遅れでしたか!?」
「そうかもね~間に合ったとしても、瑠華ちゃんだけじゃ防ぎきれなかったと思うから、ある意味、チョコちゃん達のいる前で突撃してくれてよかったと思うよ。」
「す、少しでもお役に立てたのならいいのですが・・・」
「ちなみに渡瀬さんの方は―――――鳴海瑠華と連絡取れてるってことすか?」
瑞希お兄ちゃんの問いに、渡瀬さんは首を横に振る。
「ううん。絶賛、既読スルー中だね。」
「そうっすか。」
「既読はついてるのですね・・・」
既読してもらえてるんだ・・・
「薄情なもんだよ。」
がっかりする私の側で、丸山さんが不機嫌にぼやく。
「あいつ、俺よりも長く、渡瀬さんの世話になってるって言うのに・・・まだ信用できないのか・・・」
「いいえ、信頼してるからこそ、目は通してるんですよ。」
私なんて、返事どころか、既読もつかないのに。
〔★扱いの差が出ている★〕
「警察がアテにならないから、自衛するしかないね。」
(アテに出来ない・・・?)
その単語で、嫌な予感がした。
「あの・・・・・・・警察がアテにならないって・・・・・?」
「チョコちゃん、申し訳ない。チョコちゃんを巻き込む事態を、防げなかった。」
私の問いに、こちらを見ながら、渡瀬さんが謝罪した時だった。
ガラガラガラ!
「チョコちゃん、来てるかー!?」
出入り口の戸が開き、私を呼ぶ声がした。
視線を向ければ、よく知った人がいた。


