彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「『おじさんの孫のチョコちゃんを、あの瑠華ちゃんがぶっ飛ばした!』って、渡瀬さんに通報してきたんだぞ?」

「いや!ぶっ飛ばされてはいませんよ!?」

「てか、凛は孫じゃねぇーっすよ。」

「でも、暴力は振るわれたんだろう?」

「そ、それは~・・・」



丸山さんの言う通りだけど、そうだと言いにくい。



「ほら!同じ口ごもるなら、これ食いながらにしろ!」



そう言って差し出してきたのは――――



「プリッツ!?」



グラスに入れられたスティック状の焼き菓子だった。

おしゃれな出し方だと思っていたら言われた。



「定番のサラダ味だ。食え。」

「瑞希お兄ちゃん、お先にどうぞ。」

「兄ファーストしなくていいって!凛が勧められたんだから、凛が先に食べなさい。」

「でも・・・」

「いいから!お兄ちゃん命令だ!」

「頂きます♪」



そう言われたら、食べないわけにはいかない。



「美味しー♪」

「聞きしに勝るブラコンぶりだ・・・」

「ここまでとはねぇ~」

「いや~ははは!いつまで立っても甘えん坊で困ってるんすよ~」

「その割には瑞希君、まんざらでもない顔してるよね?」

「噂通りのブラコン兄弟だ・・・」



〔★瑞希の自慢、大人2人は納得した★〕



「えーと、兄弟愛の話はここまでにして~大原会長の話が出たなら、ちょうどよかったかな?」



(ん?ちょうどよかったって??)



渡瀬さんの言葉で言った本人を見れば、彼は瑞希お兄ちゃんを見ていた。

相手の視線を受け瑞希お兄ちゃんは、椅子の背もたれにもたれかかりながら言った。



「そうっすね・・・。パトロール隊員の一員として、片づけちまおうと、『大人』として思ってますね。」

「チョコは巻き込まないよな?」



そう言ったのは丸山さん。

厨房に戻ることなく、私の横に立った状態で聞いてきた。

これに瑞希お兄ちゃんは、目だけを丸山さんに見る。