誤解が解けた(!?)ところで聞いた。
「あの、開店前に来て、お邪魔じゃなかったですか?」
「大丈夫だよ。今日は、営業日じゃないから。」
「え?でも、厨房で仕込みをしてるんじゃないのですか?」
「ああ、してるよ。今日の交流会用の料理をね・・・」
「交流会?」
「そう。今夜は月に1回の交流会の日なんだ。来るのは、問題抱えてる子供らと、元家出っ子達ね。」
「元家出っ子達!?」
「そう。うちが保護して何とかなった子達がちゃんとやってるか・・・定期的に集まってもらって報告だったり、困ってることがないかを聞いたり、現在と今後についての話をしてるんだ。アフターケアってやつかな?」
「そうでしたか。」
「そうなんだよね。それでね、瑞希君とチョコちゃんを呼んだのは・・・瑠華ちゃんのことでね。」
「え!?」
渡瀬さんの言葉にドキッとする。
「瑠華ちゃんとトラブったんだよね?」
再度、問われて声が出なくなる。
「あ、そんなに力(りき)まなくていい、いい!チョコちゃんが悪くないのは、聞いてわかってるから!」
「え!?話したの、瑞希お兄ちゃん!?」
「現場には、俺以外にもいただろう」
「ええ!?烈司さん!?モニカちゃん!?獅子島さん!?百鬼さん!?百鬼さんですか!?」
「なんで皇助を2回呼んだ?気持ちはわかるけどよ~」
そう言うと、ストローに口づけ、軽く吸って話してから言った。
「俺らよりも目上で、凛のことを孫扱いしてる自称・おっちゃんがいるだろう?」
「大原会長さん!?」
「「ピンポーン!」」
「気づくのが遅くないか?」
私の視界には、声を合わせて正解!と言う瑞希お兄ちゃんと渡瀬さんと、あきれ顔の丸山さんが目に映る。
「き、気づくのが遅いって・・・?」
「遅いしにぶいぞ、チョコ。お前あれだけ大原さんに、『チョコちゃんチョコちゃん』って、猫かわいがりされて、好かれてるじゃないか?」
「会長さんが僕を?」
「丸ちゃんの言う通りだよ?わからないもんかい?」
再び目の前にやってきた丸山さんの両手には、スナック菓子山盛りのお皿とコップがあった。
それを私達のテーブルに置きながら言った。


