「探しましたよ。女子トイレにいないから。」
「混んでたから男女共有トイレにいたのよ、この子。」
私の代わりに、ポニーテールのお姉さんが答えた。
「え!?涼子ちゃんの後に、上田って男も入ったんですが――――――大丈夫でしたか?」
「え?」
「今、上田の悪い話を聞いたので、迎えに来たんです。」
「だから逃げてきたの。脅迫と暴力受けたから、ねぇ、涼子ちゃん。」
「え!?」
「は、はい!この方に、鳴海瑠華さんに助けてもらったんです。」
私達の説明に、目を丸くする関山さん。
そして、急に鋭い目で私を助けてくれた美女をにらみ始める。
「せ、関山さん・・・?」
「あなたが鳴海瑠華さんですか?」
「・・・挨拶は後にしましょう、リンダちゃん?高千穂カンナちゃんと一ノ瀬ますみちゃんも連れて、今すぐ、ここから出ましょう。」
「え!?」
(どうして2人の本名を知ってるの!?)
そう思った時、素早く関山さんの口が開く。
「わかりました。後から追いますので、涼子殿と先に出口へ行ってください。いいですね、涼子殿?」
「いいですが・・・」
「よかったわね、涼子ちゃん?望み通り帰るわよ?」
「え!?わ、私は別に~」
「顔に書いてるもの。ここに来たのは、付き合いじゃないの?」
「・・・あなたは、どうしてここに?」
「・・・ヒミツ。」
私の問いに相手は悲しそうに笑う。
その顔を見たら、聞いてはいけないことだったと思えた。
「ご・・・ごめんなさい!せんさくは、よくないですよね。」
私もあれこれ聞かれるのは嫌だ。
他の人だって同じだよね?
「・・・あなた本当にいい子ね。でも・・・・・・・素直すぎるのもダメよ?」
「え?あの・・・?」
「わからないかな?ふふふ・・・いいのよ。みんなと合流してから、お話ししましょうね?」
妖艶にほほ笑む姿に、戸惑いとトキメキでドキドキする。
(凛君・・・この人とも仲が良いのかな・・・・?)
そう思ったら、ひどく胸が痛くなった。


