彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「あら・・・あなた、そのこと知ってて、ここにきてるわけ?」

「い、いえ!私は~」



それまでとは一変して、鋭い目つきで見られる。



「・・・大丈夫よ、話してちょうだい。あたし、龍星軍にかかわりのある人間だから。」

「え!?凛君のお知り合いですか!?」

「!?・・・私は鳴海瑠華。あなた、東山高校の子ね?変装してるんでしょう?『ココ』って名前も偽名じゃない?」

「は、はい!本当は小林涼子って言います・・・」

「わかったわ。」



そう言うと、静かにスマホを持ち主の横に置く美女。



「こういう奴から逃げるが勝ちよ。突き飛ばしてでも、仲間のところに逃げなきゃダメよ?」

「ご、ごめんなさい!」

「ううん、謝ることじゃないわ。でも、世の中、悪い男もいるからね。覚えてて。」

「はい!ありがとうございました!」

「素直でよろしい。」



その人は、かつらをかぶりなおすと私を見ながら言った。



「行きましょう。」



出ようと言われたけど、



「あの人はどうすんですか?」



のびている人が気になった。



「放っておきましょう。私達みんな、帰るんだから。」



助けてくれたお姉さんは、ポニーテールじゃなくて、ショートヘアだった。

しかも美人で、強くて、かっこいい人。

私をかばうような姿勢で言うと、素早く男女兼用トイレから出る。

そして数歩、歩いたところで彼女は私に言った。



「今日はみんなと帰った方がいいわ。本物の一ノ瀬ますみちゃんと、高千穂カンナちゃんともう一人の子と・・・私も付き添うから、今すぐここを出ましょう。」

「はい!」



その方がいい。

でも、関山さんになんて説明すれば――――――



「ココちゃん!」

「せ・・・リンダちゃん!」



タイミングよく、関山さんが来てくれた。

私達を見るなり、ホッとした顔で近寄ってくる。