彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「まさか・・・・今も彼女達からポイントを借り続けているんですか?」

「・・・。」



私の問いに、彼女は無言で首を縦に振った。



(おいおい、無限ループじゃねぇか!?なにしてくれてんだ、あの馬鹿メス共・・・!!)

「それ、断れないんですか?」


「『借りてる側が、貸してもらってる側に、命令するのか?』って・・・」


「困りましたね・・・貸し付けてくるのを断る方法を考えなくては・・・」

(逃げ道を塞いでたかってやがるのか・・・)



だったら、多少乱暴でも、こちらも強攻策をとった方がいいかもしれねぇな・・・。


「ちょっと話を整理しましょう。最初にゲームを誘われたのってどこですか?学校ですか?」

「そうだけど・・・?」

「じゃあ、担任の先生に言った方がい――」

「絶対にダメっ!!!」


言い終わる前にダメだしされた。



「あのゲームは、クラス全員が!今、学校ではやってるアプリよ!!?先生に行って禁止にされたら、誰が責められると思ってるの!!?」

「小村さん達でしょう?あ、逆恨みの心配ですか?」

「違うっ!!!告げ口した私に決まってるでしょう!!?」


(つまり、言えないってことか。そうなると―――――――)

「親御さんに言うのも、ダメってことも――――――」


「ダメよっ!!絶対にダメ!!菅原さんやっぱり、まだ私のことを根に持ってるのっ・・・!?」


「そんなつもりはないです。」

(てか、ムカついてたら、こんな風に相談に乗るか、ボケ。)



だからと言って、忘れたわけでも、怒ってないわけでもないけどな・・・



〔★世間では凛のようなタイプを、お人好しと呼ぶ★〕