彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




見過ごせない。

同じ空間に、涼子ちゃん達がいるのは放置できない。

とはいえ、このまま知らん顔をするわけにはいかない。

だけど今の私は菅原凛。凛道蓮じゃない。声をかけるにしても、よっちゃんの手前あやしまれそう!



「すがちゃん、誰か知り合いでもいるの?」



漂わせる視線に気づかれ、私が見ている方に視線を向けるよっちゃん。



「ち、違うよ!タブレットからログインしてみなーと思ってね?」



とっさに出た言葉。



「それであの店員さん見てたんだ?」



え?どの店員さん?

見れば、ますみちゃん達の近くに男性スタッフがいた。



(ラッキー!うまくごまかせた!)



「私も興味あったんだよね~行ってみよう!」

「う、うん!」



よっちゃんのその一言で、席を立って店員のそばまで行く。



「すみません、タブレット貸してほしいんですけど~」

「あ、いいですよ!もちろんもちろん!」

「ありがとう~」

「あ、ありがとうございます。」

(ごまかせたどころか、ますみちゃん達との距離も近くなる。)



視線と手の動きはタブレットの画面へとむけつつ、耳だけはますみちゃん達の方に合わせる。

聞こえてきたのは――――――







「ドラクエ5が好きなんて、本物のファンじゃないわね。」

「ひどいですね~なんでそなこというのですか?」

「本当のことじゃない。PS2版だろうがDS版だろうが、モンスターを仲間にするって、邪道よ。」



ちょっと・・・・私には難しいお話。



「うちのおやじは、ドラクエ3買うために学校休んじゃってさ~買えなかったし、補導されたしで、散々だったんだよね~」

「えー凛子知らなかったぁ~品薄になるほど人気だったの~?鬼滅の刃とどっちが人気だったんだろう~」

「ゲームと漫画は比べられないんじゃなぁーい?どちらも人気者なのは確かじゃない?」



ますみちゃんの疑問に、もっともらしいことを言うポニーテールの巨乳お姉さん。



(ますみちゃん達・・・龍星軍関係者は全部で4人。それ以外が男が4人と女が3人で、7人。合計11人で会話してるのか・・・)



人数を確認しながら耳をかたむける。