見過ごせない。
同じ空間に、涼子ちゃん達がいるのは放置できない。
とはいえ、このまま知らん顔をするわけにはいかない。
だけど今の私は菅原凛。凛道蓮じゃない。声をかけるにしても、よっちゃんの手前あやしまれそう!
「すがちゃん、誰か知り合いでもいるの?」
漂わせる視線に気づかれ、私が見ている方に視線を向けるよっちゃん。
「ち、違うよ!タブレットからログインしてみなーと思ってね?」
とっさに出た言葉。
「それであの店員さん見てたんだ?」
え?どの店員さん?
見れば、ますみちゃん達の近くに男性スタッフがいた。
(ラッキー!うまくごまかせた!)
「私も興味あったんだよね~行ってみよう!」
「う、うん!」
よっちゃんのその一言で、席を立って店員のそばまで行く。
「すみません、タブレット貸してほしいんですけど~」
「あ、いいですよ!もちろんもちろん!」
「ありがとう~」
「あ、ありがとうございます。」
(ごまかせたどころか、ますみちゃん達との距離も近くなる。)
視線と手の動きはタブレットの画面へとむけつつ、耳だけはますみちゃん達の方に合わせる。
聞こえてきたのは――――――
「ドラクエ5が好きなんて、本物のファンじゃないわね。」
「ひどいですね~なんでそなこというのですか?」
「本当のことじゃない。PS2版だろうがDS版だろうが、モンスターを仲間にするって、邪道よ。」
ちょっと・・・・私には難しいお話。
「うちのおやじは、ドラクエ3買うために学校休んじゃってさ~買えなかったし、補導されたしで、散々だったんだよね~」
「えー凛子知らなかったぁ~品薄になるほど人気だったの~?鬼滅の刃とどっちが人気だったんだろう~」
「ゲームと漫画は比べられないんじゃなぁーい?どちらも人気者なのは確かじゃない?」
ますみちゃんの疑問に、もっともらしいことを言うポニーテールの巨乳お姉さん。
(ますみちゃん達・・・龍星軍関係者は全部で4人。それ以外が男が4人と女が3人で、7人。合計11人で会話してるのか・・・)
人数を確認しながら耳をかたむける。


