「む、無理ですよ、私!感じなんてー」
「もう決定してるの!わがまま言わない!」
両手を振って断るが、問答無用にその手をつかまれて引っ張られる。
「行くわよぉ~カジノ!」
「そんな!?」
(うそでしょ!?まさかとは思うけど―――――――)
「他には誰がいるのですか?二人だけじゃないよね?」
「はあ!?ますみと小林涼子だけよ?」
「え!?」
「ばっかねぇーあんた!手柄は、少ない数でたてた方が、ご褒美の取り分が多いでしょ?すごい証拠をつかんで、りっ君にキッスとデートをしてもらうの!」
「そんな・・・ますみさんと二人でカジノなんて・・・」
「それでそれで!最後はりっ君に~キスしてもらうんだぁ~♪」
「え!?キッ!?ダ、ダメですよ!!」
(キスなんて~!?)
―涼子ちゃん・・・はい、チューウ♪―
チュッ♪
(きゃあああああああああ!!)
想像したら顔が熱くなる。
何考えてるのよ、涼子!
スケベはダメ!スケベよ、去れ!
内心修羅場の私に対し、一ノ瀬さんはハッキリと言い放つ。
「言っとくけど、早い者勝ちよ!スタートはお店に入ってから!今はまだスタートライン前だから、フェアにしてあげる。行くわよ!」
「え、え、ええ~!?」
腕をつかまれ、お店の裏口から外に引っ張られる。
慣れない高いヒールによろけそうになる。
私よりヒールが高いくつをはいていて、普通に歩ける一ノ瀬さんはすごい。
案内されるまま、身を任せれば、駐輪場所に着く。
私から手を離すと、そこにとめてある、一台の原付に一ノ瀬さんがキーをさした。
「乗って!」
「え!?」
「早く!」
原付にまたがった一之瀬さんに、ヘルメットを押し付けられる
ここまできたら・・・覚悟を決めてヘルメットをかぶって一之瀬さんの後に座る。
「どういうキャラ設定を演じるか、説明しながら運んであげるから感謝しなさい。」
「よろしくお願いします・・・」
原付きがちょこちょこと走り出す。
見た目通り、可愛い動きだったけど、状況が状況だから和めなかった
〔★涼子の修羅場がはじまった★〕


