彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)




「む、無理ですよ、私!感じなんてー」

「もう決定してるの!わがまま言わない!」



両手を振って断るが、問答無用にその手をつかまれて引っ張られる。



「行くわよぉ~カジノ!」

「そんな!?」

(うそでしょ!?まさかとは思うけど―――――――)



「他には誰がいるのですか?二人だけじゃないよね?」

「はあ!?ますみと小林涼子だけよ?」

「え!?」

「ばっかねぇーあんた!手柄は、少ない数でたてた方が、ご褒美の取り分が多いでしょ?すごい証拠をつかんで、りっ君にキッスとデートをしてもらうの!」

「そんな・・・ますみさんと二人でカジノなんて・・・」

「それでそれで!最後はりっ君に~キスしてもらうんだぁ~♪」

「え!?キッ!?ダ、ダメですよ!!」

(キスなんて~!?)



―涼子ちゃん・・・はい、チューウ♪―

チュッ♪



(きゃあああああああああ!!)



想像したら顔が熱くなる。

何考えてるのよ、涼子!

スケベはダメ!スケベよ、去れ!

内心修羅場の私に対し、一ノ瀬さんはハッキリと言い放つ。



「言っとくけど、早い者勝ちよ!スタートはお店に入ってから!今はまだスタートライン前だから、フェアにしてあげる。行くわよ!」

「え、え、ええ~!?」



腕をつかまれ、お店の裏口から外に引っ張られる。

慣れない高いヒールによろけそうになる。

私よりヒールが高いくつをはいていて、普通に歩ける一ノ瀬さんはすごい。

案内されるまま、身を任せれば、駐輪場所に着く。

私から手を離すと、そこにとめてある、一台の原付に一ノ瀬さんがキーをさした。



「乗って!」

「え!?」

「早く!」



原付にまたがった一之瀬さんに、ヘルメットを押し付けられる

ここまできたら・・・覚悟を決めてヘルメットをかぶって一之瀬さんの後に座る。

「どういうキャラ設定を演じるか、説明しながら運んであげるから感謝しなさい。」

「よろしくお願いします・・・」



原付きがちょこちょこと走り出す。

見た目通り、可愛い動きだったけど、状況が状況だから和めなかった



〔★涼子の修羅場がはじまった★〕