「よく似合ってるけど、りっ君のお嫁さんになるのはますみだからね?」
「あの、なぜこんなことを?」
「はあ!?ますみ達は『凛道ガール』よ!?敵に顔知られてるはずだから、変装して潜入するのが当然でしょう!?」
「へ、変装!?潜入!?」
(どうしよう・・・本当にボンドガールみたいになってきた・・・!)
「ですから、なぜ!私達が潜入調査をするのですか!?」
「りっ君の役に立ちたくないの?」
腕組みしながら言い放つ姿、本当に可愛い。
ますみさんのフワフワの長い髪は、ショートボブのかつらで短くなっている。
アイラインでくっきりとした目元は愛らしい。
長いまつげに、長い指の爪にはキュートなハート形がちりばめられている。
キュッと持ち上がった口の両端が、堂々した印象を与えていた。
元々、間接的に一之瀬ますみさんを私は知っていた。
ティーンズ雑誌の表紙を飾るカラーページのモデルで、雑誌を通してその存在を認知していた。
(凛君と出会い、その関係で、直接知り合いになったのだけど・・・)
「ますみは、りっ君に助けてもらってばっかりなの!彼の役に立って・・・お荷物じゃないって、証明したい!恩返しがしたいの!」
見た目とは裏腹に、すごく肉食系。
それだけ、凛君のことを愛してるのが伝わってくる。
「小林涼子!あんたは恩返しをしたくないの!?」
「え!?それは・・・したいですが・・・」
私も・・・一之瀬さんほどじゃないけど、凛君に助けてもらった。
(かばってくれて、守ってくれた。)
「お役に立ちたいとは、思ってます・・・。」
「決まりね!行くよ!」
「え!?どこへ!?」
「あんた人の話聞いてた!?カジノよ!カ・ジ・ノ!」
「カ、カジノ!?」
教えられたのは、本当に私には場違いすぎる、無縁の場所。


